Izu Trail Journey 2025年大会の傷病者対応の状況をまとめました。
過去データとの比較も含めて、ポイントを紹介します。
IZU TRAIL Journey 2025 概要
2025年12月14日(日)
・ITJ70k 6:00スタート 制限時間:14時間
・Around Alone 28k 11:00スタート 制限時間:6時間30分
第13回目にして初めてまとまった雨の中での開催。レース前半は予報を上回る降雨。トレイルがぬかるみ、渋滞が発生。雨の中で動けない(寒い)状況が発生した。
傷病者対応件数は過去最多
まず今大会の傷病者対応件数は、記録の残る2018年以降で過去最多でした。
現行の記録形式になってからの傷病者対応件数の推移です。

とくにこがね橋での対応件数が例年と比較し極端に多くなっています。こがね橋での対応傷病者の多くは低温に伴う環境障害(低体温症・寒冷ストレス)でした。
環境障害が激増した
12月開催で寒さへの注意が必要なITJですが、意外にもこれまでの大会で環境障害のために救護所対応を要する傷病者はさほど多くありませんでした。今年の環境障害での対応数は群を抜いています。「雨降ったからね」と想像するのは容易ですが、もう少し紐解いてみましょう。

環境障害の原因、すなわち体温が奪われる要素は様々ありますが、気象の面から考えてみると気温、風、雨などが挙げられます。気象データを見てみると今年より気温が低い年、風が強い年は過去にもありました。一方、まとまった雨が降ったのは初めてでした。
雨による影響は大きいですね。今後の大会で雨予報の場合は低体温への対策をグッと強化した方がよさそうです。
頭部外傷はITJの特徴
頭部外傷(頭頸部外傷)が今年も複数発生しています。

距離、制限時間が同じようなレースと比較してみても、ITJでは頭部外傷が多いと言えそうです。速いペースで走れるコースにある滑る木段、足元に集中していたら枝に頭を、、などのシナリオが考えられます。
データからも明らかである現状をコース整備、救護所物品の改訂、選手への注意喚起などへ反映しています。
データの積み重ねがレースの質を高める
これらのことが明らかになる、想像だけでなくデータで示すことができるのは救護チームのメンバーが統一したフォーマットの傷病者記録をしっかりと書いてくれているからに他なりません(感謝!)。このような積み重ねがトレイルレースの救護の質を高め、選手たちが挑戦するための環境を良くしていくと信じています。
選手のみなさん、救護所利用の際に「いろいろ聞かれてめんどくさい」こともあるかもしれませんが、ご協力よろしく願いします!
